◆2008年11月

二宮金次郎の一生 三戸岡道夫 著 (栄光出版社 1,900円) 対象目安:小学校5,6年

農民から幕臣となり、藩の改革に努め、600の村を救い、数万人を飢饉から守った二宮金次郎。強靭な精神力と清貧で、慈悲の心を持つ偉大な日本人の生涯に迫る。 ( Amazon.co.jp)



すべては脳からはじまる 茂木健一郎 著 (中公新書 700円) 対象目安:中学生、高校生

「アハ!体験」「偶有性」など、脳科学研究で世界の最前線をひた走り、テレビ出演等も多数、まさに現代日本のルネッサンス人として八面六臂の活躍を続ける著者。氏の、日本という狭い枠を越えた世界標準の視座から繰り出される箴言の数々を講義する、瞠目の第2ステージが満を持して開幕! われわれが日頃陥りがちな相対的思考の隘路を越え“多様性の科学”へと新たな飛躍を遂げるための術を、著者の最新思考と流麗かつエネルギッシュな筆致によって、やさしく授業します。「笑いには心の安全基地が必要」「脳化社会の弊害」「ユーミンの創造性」などなど。正しい21世紀の歩き方を、この本を手にぜひ始めてください。( Amazon.co.jp)



幼稚園では遅すぎる 井深大 著 (サンマーク出版 1,785円) 対象目安:保護者

   本書はソニーの創業者である井深大が、自ら取り組んできた乳幼児教育研究のまとめとして1971年に出版したものである。
 「幼児の可能性は3歳までに決まってしまう」
   この言葉の根拠は、大脳生理学や遺伝子の研究により、しだいに明らかになってきている。白紙の状態で生まれた赤ん坊の脳は、その脳を稼動させるための脳細胞の配線を3歳ころまでに終えるという。これはコンピュータでいう本体に相当する部分であり、能力や性格はこの時期に形成される。たとえば同じ教育を受けていても伸びる子と伸びない子の違いがでるのは、この本体(脳)の性能の良し悪しが決まっているためなのである。それゆえに、井深は乳幼児期の育て方の重要性を説き、乳幼児の持つ無限の可能性を引き出すことが何よりも大切なことだと訴える。そして、子供の性格や才能を血筋や遺伝と決めつけてあきらめている親たちに対して希望の光を投げかけている。
  では乳幼児にどのように接したらよいのか?という疑問を持つであろう親たちに対して、幼児の能力を最大限に伸ばす育て方と環境づくりをわかりやすく説明してくれる。ただ、本書の後半で論じられる幼児教育は母親の役割であるという考え方や、「子供を立派な人間に育てられるのは父親より母親である」といった記述は、出版当時から社会的背景が変化していることもあり、議論の余地の残るところと言えるだろう。( Amazon.co.jp)









TOPに戻る
本を読む習慣の無い人は、まずは本を読む。なんでもいい。どんな種類でも。自ら楽しんで本を読むことから始めましょう。

脳科学者である茂木健一郎氏は、本を読む行為は脳の活動から見ると、その
活動領域を『絞る』行為であると言っています。
今はやりの『脳を鍛える』ドリル等では、脳の多くの領域を活動させることを目的としていますが、考え事をしたり、難しい問題を解いていたりするときには、むしろ脳の活動領域は小さくなります。
脳は難しいことを考えたり、仮想の世界に没入するときには、むしろ、その活動を『絞って』、そのモードに集中することを選択するようなのです。
長年、数学界に残された最大の未解決問題の一つであった『フェルマーの最終定理』を証明した米国プリンストン大学のアンドリュー・ワイルズ教授は、何年間も自宅に籠もって、その問題だけを考え続けたといいます。

大切なのは、その集中するモードがどのようなものであるかとういうことで、必ずしもたくさんの脳の領域が活動すればよいわけではないということです。
その意味で、読書はまさに脳の活動を絞ることで、ものごとに没入できる集中力の基礎鍛錬と同時に、私たちをまだ見ぬ世界に連れていってくれる行為とも言えます。

次に1つステップアップするならば、ただ単に本を読むだけというのは卒業です。何を読むかが重要です。
フランスの美食家ブリア=サヴァランは『普段、何を食べているか言ってみたまえ。君がどんな人だか当ててみせよう』と言いましたが、これは本も同じで
本棚を見ればその人の多くが分かります

しかし一方で本の数は膨大であり、日本で1年間に出版される本の数は新刊だけでも7万点におよぶとも言われています。つまり毎月少なくとも5,000種以上もの本が発刊されていることになります。ではそんな中でどんな本を読めばいいのか。何を選択すべきか。

ここでは過去の良書も含め、数ある出版物の中から塾生諸君に是非読んで頂きたい塾長選の本を、保護者様向けには
教育の観点で優れたものを厳選しています。ご参考下さい。(塾生諸君には『わくわく文庫』にも進んで取り組んで頂きたい。)

本を読むことは人間の脳のビタミン剤です。本は知性と思想の宝庫です。
読む本の質と量で、その人の器が決まってきます。しかも時空を超えて著者に会うことができる。何のアポも了解もなく、自分の都合に合わせて著者に会えるのです。こんな贅沢は他に類がありません。

                                                  
塾長(2008.11.8)


<参考資料> テスト正答率と読書の関係



H19年度に実施された全国学力・学習状況調査における平均正答率と読書の関係によると、読書が好きな児童生徒の方が,正答率が高い傾向が見られました。
(図表:文部科学白書より抜粋)
本を読むことは人間の脳の           です。